みなさん知ってますか?巷で人気になっているデコパージュって。
Googleなどの検索サービスで「デコパージュ」を調べれば出てくる出てくる…。
靴や、バッグ、Tシャツや石鹸まで色々なモノに貼り付けてみんな楽しんでいるようですね!
こちらは、イラストなどが描かれているナプキンなどを専用の糊を使って、好きなものに柄を貼り付けるクラフトです。
ですが、今回ご紹介するのはそれよりワンランク上?のアイロンプリントです。
アイロンプリントって?
アイロンの熱を使ってTシャツなどに転写するプリント方法です。
アイロンプリントシート(熱転写シート)ははく離紙と特殊な印刷の紙で出来ています。
オリジナルの物を作る場合はインクジェットプリンターなどを使用するのが一般的ですね。
その他にも雑貨屋やホームセンター、最近では100円ショップなどでもデザインされたプリントシートが売っていますね。
アイロンプリントのメリット・デメリット
今回制作の過程で私が感じたメリットとデメリットをご紹介したいと思います。
メリット
好きなデザインで作れる上に、価格が非常に安い。
小さいサイズであれば100円ショップでもアイロンプリントシートが購入できます。
また、自宅のパソコンを使用すれば、簡単にオリジナルのデザインを自作することができます。
好きな箇所に印刷できる
Tシャツであれば、正面、背面はもちろん、肩や袖、裾など好きなところに印刷することが可能です。
デメリット
失敗する可能性がある
アイロンを使用して圧着するため、アイロンの温度はもちろん、細かいデザインには不向きになります。
圧着させるためにアイロンをシートにあてますが、温度が高すぎたり、あてる時間が長かったりすると、シートや生地が焦げる場合があります。
また、圧着に失敗した状態ではく離紙を剥がすと…圧着シート部分も剥がれたり、最悪破れたりするので注意が必要です。
シートや生地を選ぶ
印刷する生地の色によってはシートが使えない場合があります。「白・淡色布用」や「濃色・カラー布用」など使う生地の色によって選択しましょう。
また、印刷する生地ですが、メッシュのは生地全体に圧着出来ないため失敗する可能性があります。
またポリエステル系や素材が荒いモノも同じで圧着出来ない場合があります。
それでもやりたい!アイロンプリント
皆さんにお伝えしたいことはたくさんありますが、実際に作って見てもらうところから始めたいと思います。
まずは今回私が印刷する物は記事のタイトルにもありますが、ずばり「スニーカー」です!
実は言うと私、子どもの上靴にデコパージュをした事があるのですが、それがキッカケで自分もオリジナルスニーカーがほしい!と思い今回チャレンジしてみる事にしたんです!
材料、道具のご紹介
- 材料
- スニーカー(キャンバス地)
- アイロン転写シート(転写シート、仕上紙、説明書がセットになってました。)
- その他に使った材料や道具など
- トレーシングペーパー(スニーカーの型取りで使用)
- マスキングテープ(スニーカーの型取り、サンプルを貼り付ける際に使用)
- 鉛筆(スニーカーの型取り、イラストのイメージ画で使用)
- 糸切りバサミ(シュータン(※以下ベロ)にあったタグを切る際に使用)
- パソコン(イラスト、印刷用データの制作で使用)
- プリンター(転写シートへの印刷で使用)
- コピー用紙(サンプルを印刷する際に使用)
- はさみ、カッターナイフ、カッターマット(転写シートなどを切り取る際に使用)
- アイロン
- ハンダごて(アートフラワー用)
- アイロン台(私は木の端材を使ってます)
- デコパージュ仕上げ液(トップコート)
- 筆(デコパージュ 仕上げ液を塗る際に使用)
- 蝋燭
- ドライヤー(蝋引きをする際に使用)
用意する材料は多くないですが、その他に使う材料や道具が多い感じですが、既にデザインされている市販のアイロン転写シートを使用する場合は、
転写したいモノ(Tシャツやスニーカーなどの布製品)とアイロン。それからハサミとアイロン台があれば十分に制作することが可能です。
が、私は自分で描いたイラストを使用したかったので、「その他に使った材料や道具など」が多くなってしまいました。
まずはここから!【型取り・イメージ画編】
今回印刷するのはスニーカーですので、まずはそのスニーカーのざっくりとした型紙が必要になります。
ちょっと面倒ですが、この作業をすることによって、ぐっと完成度が変わってくると思いますので、面倒臭がらずにしっかりとやっていきましょう!
トレーシングペーパーでそれぞれの面をなぞる。
スニーカーにマスキングテープでトレーシングペーパーを貼り付け印刷したい面(側面やベロ、ヒール)を鉛筆でなぞります。
私はスニーカー全面をイラスト化したかったので、全部の面を型取りしました。
型取りした型紙にイメージ画を描く
型取りしたトレーシングにそのままイメージ画をざっくりと描き込みます。あとでパソコンのペイントソフトを使って清書するので、ここでは本当にざっくりとだけイメージ画を描きました。
【おまけ?】ベロにあったタグをとる。
私が用意したスニーカーのベロ部分にタグが縫い込まれていました。
今回はベロ部分にも印刷があるので糸切りバサミを使って、縫い糸を切り、タグを切り取りました。
今回はイラストが重要!【イラスト、型紙制作編】
大まかな型とイラストを描いたトレーシングペーパーをスマホを使って撮影し、パソコンに読み込み、ペイントソフトで清書します。
まずは型のみ清書して、一度印刷、実際のスニーカーに当てて大きさを確認しましょう。
大きさが合うまで地味な作業になりますが、ここも重要なポイントなので、根気よく合わせましょう。
型紙が大体あったら、それを基に今度はイラストを清書し、その型紙に合わせます。
簡単に言いましたが、この作業が今回の一番の重要ポイントです。気に入るまで何度も描き直しましょう。
ちなみに私はイラストを完成させるまでに丸一日を費やしました。
イラストを一度コピー用紙に印刷し、それらを切って、スニーカーに貼り付けてサンプルを制作します。
アイロン転写シートを使ってスニーカーに転写する【転写編】
サンプルを参考にイラストを微修正して、転写シートに印刷をします!
さぁ、ここかが本番です!!
印刷した転写シートをハサミやカッターを使って型紙通りに一度切り抜き、その後、余白部分をざっくりと切り落とします。
カットしたシートをスニーカーに配置し、高温に設定したアイロンを押し当てながら貼り付けていきます。
スニーカーの様な立体物にアイロン転写する場合は、少しずつゆっくりと時間を掛けて行うと失敗しにくいと思います。
シートがスニーカーにうまく貼り付いていたとしても、端や細かい部分、段差になっている部分がうまく貼れていない場合がありますので、はく離紙を剥がす前に一旦全体をチェックします。
浮いていたり、めくれていたりした場合は再度アイロンを押し当てていきましょう。
私は心配性のため、一度全体をアイロン掛けした後に全体をチェックし、再度全体にアイロンを掛け、また更に…と同じ工程を大体4回程繰り返しましたw
シートの熱が完全に冷めたタイミングで端の方からゆっくりとはく離紙を剥がして行きます。
はく離紙がうまく剥がれない場合は無理に剥がそうとはせずに、一旦はく離紙を元に戻し、上に仕上紙を乗せてアイロンを掛けます。
そして、また冷めてからゆっくりとはく離紙を剥がして行きます。
はく離紙が剥がれないのはうまくアイロン掛けが出来ていないことが原因ですので、焦らずゆっくり再度アイロン掛けをしましょう。
ハトメ部分はシートが転写出来ませんので、ハサミやカッターを使って切っていきます。
少し余らせるくらいに切り、余った端をハトメの隙間にカッターの刃先を使って押し込んでいきます。
全体が剥がし終わり、ハトメ部分の処理もおわりましたが、まだ完成ではありません。
この状態のスニーカーに仕上紙を乗せ、更にアイロンがけを行います。
細かい部分はアイロンの先で行いますが、それでも限界が…。
ですので私はハンダゴテを使って細かい部分はアイロンがけをしました。
アイロンとハンダゴテを使って片方の靴を仕上げました。
どうです?ハトメ部分もうまく処理されてなかなかの出来だと思いませんか?
ちょっとひと手間【コーティング、蝋引き編】
アイロンとハンダゴテで仕上げてそこでおしまい!…というのも良いのですが、ここでちょっと一手間を加えましょう。
転写シートが剥がれたり、汚れたりするのが嫌なので、私は転写シートの上にデコパージュで使う仕上液(トップコート)を塗りました。
前に作った子どもの上靴にも塗ってみたんですが、どうやら接着効果が多少あるのか、塗らなかった靴よりも長持ちしたので、今回も塗ってみました。
塗る時はムラにならないように丁寧に塗ります。また、わざとはみ出すイメージで塗っていきます。
もちろん塗らなくてもOKですので、お好みでお試し下さい。
トップコートを均一に塗り、一度乾かします。その後また、薄く均一に塗りました。結構テカテカしていますねw
ライトの下においてみるとかなり反射しています。
そして、2度目のトップコートが乾いたら、今度は蝋引きをしていきます。
布や紙などに蝋燭の粉をまいたり、蝋燭をこすりつけたりし、アイロンやドライヤーの熱で蝋を溶かす方法。
蝋引きすることによって、布や紙がコーティングされ防水されるようになります。
※蝋引きをすることによってムラが出来る素材もありますので注意して下さい。
スニーカー全体に蝋燭をこすりつけ「蝋引き」を行います。
少し白くなりますが、ドライヤーを掛けると熱で溶け透明になりますので気にせず塗っていきましょう。
ドライヤー後は蝋が溶けて表面がテカテカしますが、しばらくすると蝋が生地に馴染みテカリが収まります。
完成!
蝋が完全に冷めたら、柔らかい布で表面を拭いて仕上げましょう。特に意味はありませんが、コレをすると「終わった!」という気になれるのでw
どうですか?トップコートを塗った時よりも気持ちテカリが収まった感じがしませんか?
まぁ、ライティングの関係かもしれませんが…私としては大満足です!
側面にもしっかりと蝋引きしましたのでコレで雨の日もへっちゃらです!…多少はですがw
それにしてもコレは履いて出かけられるのでしょうか…なんかもったいなくてそのまま部屋に飾っていそうですね。
いかがでしたか?アイロン転写シートを使ってのオリジナルスニーカーの制作は?
なかなか手間がかかりますが、その分完成したときの喜びは大きいと思いますので興味を持たれた方は是非チャレンジしてみて下さい!
お手入れ方法
今回使用した転写シートは洗濯しても問題無いみたいですが、もちろん限界はあります。
使用する転写シートの取扱説明書などには必ず注意事項としてお手入れ方法が記載されていますので、そちらをご確認下さい。
私は印刷されている布部分は石鹸で手洗いをしぬるま湯で流します。内側や中敷きなどの印刷されていない箇所は使い終わった歯ブラシなどを使って洗剤でゴシゴシ洗っています。
靴底(ゴム)部分は使用済みの歯ブラシと歯磨き粉を使って洗っています。その後、自然乾燥をさせてから、また蝋引きを行い防水加工をしています。ちょっと手間ですねw